キャリアコンサルタントのみってるです。
期初や新しいプロジェクトがスタートしたとき、マネージャーの役割は会社やチームの方針を「部下が実行できる言葉と行動」へ落とし込むことです。
しかし、いざ新しい活動が始まったとき、現場の指導者が陥りやすい落とし穴があります。それは、「活動を始めたばかりの段階で、すぐに大きな成果を求めてしまうこと」です。
今回は、動き始めた部下のどこに目を向け、どのように対話を重ねていけば着実な成果につながるのか、マネージャーが持つべき視点について整理してお伝えします。
1. 成果の前に「決めた行動を始められたか」を見る
例えば、重点的にアプローチする取引先を決め、最初に行うアクションを部下と合意したとします。
その翌日や数日後に確認すべきなのは、「成果は出たのか」ではありません。
まず確認しなければならないのは、「決めた活動を実行できたのかどうか」です。
- 実行できた場合:相手からどのような反応があったのかを聞く
- 実行できなかった場合:何が妨げになったのかを確認する
活動の初期段階では、結果の良し悪しよりも「まず歯車が回り始めたかどうか」を確認することがマネージャーの第一歩です。
2. 実行できなかった理由を「意欲や能力」のせいにしない
もし部下が決めた行動を実行できていなかったとしても、すぐに「やる気がない」「能力が足りない」と決めつけてはいけません。
実行できなかった背景には、次のような原因が隠れていることが少なくありません。
- 方針の理解不足:指示の意味や意図が十分に伝わっていなかった
- 行動の具体化不足:何から手を付ければいいのか、手順が曖昧だった
- 優先順位の迷い:日常業務との優先順位が整理されていなかった
「実行できなかった」という事実は同じでも、原因によってマネージャーがすべきアプローチは全く異なります。
- 理解が追いついていないなら、方針の意味をもう一度丁寧に伝える
- 行動が曖昧なら、本人と一緒に具体的な最初の一歩を決める
- 優先順位に迷っているなら、何を先に行うかを一緒に整理する
大切なのは部下を責めることではなく、「決めた行動を実行し、成果につなげるために何を修正すべきか」を特定することです。
3. 「監視」に感じさせない問いかけの工夫
ただし、マネージャーが細かく確認しようとしすぎると、部下は「監視されている」と感じて萎縮してしまうことがあります。
そこで意識したいのが、問いかけの言葉選びです。
「できたのか、できなかったのか」と白黒つけるように問い詰めるのではなく、「実際にやってみて、どうだった?」と問いかけてみてください。
この聞き方をすることで、部下は単なる結果だけでなく、
- 実際にやってみて感じた難しさ
- 現場や取引先のリアルな反応
- 想定と違っていた部分
などを率直に話しやすくなります。
4. 実行後の対話で「計画と現場のズレ」を修正する
計画を立てた段階では見えなかったことも、部下が実際に行動を起こすことで初めて見えてきます。
- 想定していた相手の反応と違っていた
- 用意した手順やツールが、現場では使いにくかった
こうした現場のズレに気づき、行動の精度を高めていくためにこそ「実行後の対話」が必要になります。これは目標や方針をコロコロ変えるという意味ではなく、目標に向かって進むための「現実的なアプローチ」を微調整していく作業です。
マネージャーが見るべきポイントは、次の3つに集約されます。
- 部下が決めたことを実行しているか
- 実行を妨げるものはないか
- 現場からどのような反応が返ってきたか
目の前の目先の成果だけに一喜一憂せず、この3つの視点を持って部下と向き合うことが、結果としてチームの着実な成果につながっていきます。
まとめ:行動の積み重ねが現場で使える計画をつくる
「方針を伝える」
↓
「具体的な行動へ変える」
↓
「実行した結果を聞き、必要な修正をする」
この丁寧な積み重ねがあってこそ、計画は現場で本当に機能するものになり、着実な成果へとつながっていきます。
ぜひ、「動き始めた部下にすぐ成果を求めていないか」「まず行動が始まったかを確認できているか」をご自身のマネジメントで振り返ってみてください。
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