セルフ・キャリアドック:自分の現在地を知り、これからを描く

はじめに:このページの目的

このページは、「セルフ・キャリアドック」という考え方を紹介するためのガイドページです。キャリアを考えるうえで、自分がどこにいるのか、どこを目指すのかを明確にすることはとても大切です。そのための“点検”と“行動計画づくり”の方法が、セルフ・キャリアドックです。

1. セルフ・キャリアドックとは?

セルフ・キャリアドックは、厚生労働省が企業への導入を推奨している仕組みです。

これは、従業員が自律的にキャリア形成に取り組めるよう、

  • キャリア研修
  • 国家資格キャリアコンサルタントによる面談 を組み合わせて、計画的に実施する制度です。

本来は企業主導で導入されるものですが、これを個人が自分自身のために実践するという考え方に落とし込んだのが、このページで紹介する「セルフ・キャリアドック(個人実践版)」です。

「自分のキャリアを“定期点検”すること」 「将来に向けた行動を意志を持って計画すること」

これが、セルフ・キャリアドックの本質です。

2. なぜ今、セルフ・キャリアドックが必要なのか?

これまでキャリアは「会社が与えるもの」とされ、 組織で働くうえで必要な知識やスキルを身に付ける研修が中心でした。

しかし現在は、

  • 転職の一般化
  • 働き方の多様化
  • 定年後も続くキャリアライフ などの背景から、自分の価値観やスキル、働く環境を見直しながら、納得感のあるキャリアを歩むことが求められるようになっています。

そのためには、会社任せにせず、自らが“キャリアを考える力”を持つことが重要です。 セルフ・キャリアドックは、その第一歩となります。

3. どのように取り組むのか?(3ステップ)

セルフ・キャリアドックは、以下の3ステップで実施します:

Step1:自己理解(過去・現在)

  • 自分の価値観、興味、強みを振り返る
  • 経験を棚卸しして、どんな力を身につけてきたかを確認

Step2:現在地の把握(スキル・意識)

  • ポータブルスキルの可視化(例:仕事の進め方、人との関わり方)
  • エンプロイアビリティの視点から自分を点検

Step3:未来を描く(行動計画)

  • 目指すキャリア・ライフビジョンを描く
  • そのために必要な行動や準備を明確化

この3ステップを定期的に見直すことで、自分らしいキャリアを築いていけます。

4. こんな方におすすめ

  • キャリアの方向性が見えず、なんとなくモヤモヤしている方
  • 仕事や環境に変化があり、立ち止まって考えたいと思っている方
  • 50歳前後でセカンドキャリアや定年後を考え始めた方

特別な状況でなくても、誰もが「今の自分」を見つめ直すタイミングがあります。

5. このテーマに関連する書籍

以下の書籍で「セルフ・キャリアドック」の考え方や具体的な進め方を紹介しています。

  • 『セルフ・キャリアドック 自己理解から始める』
  • 『セルフ・キャリアドックで人を活かして成長する』
  • 『キャリア戦略を立てキャリアビジョンを実現する』

▶ 書籍の詳細はこちら  https://horinouchimitsuteru.com/kindichiran/

6. 関連する他の考え方

セルフ・キャリアドックは、以下の2つの考え方ともつながっています:

  • 気づけばできていたキャリア:無意識に積み上がってきた経験を“意味あるもの”ととらえ直す視点
  • 日常成長モデル(GDW):日々の仕事を意識して取り組むことで、成長につなげる仕組み

そして、これら3つの視点をひとつに整理したのが、「キャリアじぶん戦略マップ」です。

キャリアを定期点検し、自分の未来を描くための実践ツールとして、ぜひ活用してみてください。

最後に:キャリアを「自分ごと」として考える力を

セルフ・キャリアドックは、誰かのためではなく、あなた自身の未来のための取り組みです。

「今のままでいいのかな?」と感じたその瞬間が、見直しのチャンスです。

ぜひ一度、立ち止まり、これまでを振り返り、これからを描いてみてください。 あなた自身の“キャリアの健康診断”として、セルフ・キャリアドックはきっと役に立つはずです。

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