キャリアコンサルタントのみってるです。
マネジメントに関する本を読んだり、研修を受けたり、誰かの話を聞いたりして、
「なるほど、これは大切だな」
「こういう関わり方を意識しよう」
と感じる場面は多いのではないでしょうか。
しかし、頭で納得しただけでは、日々の仕事や部下との関係が自動的に変わるわけではありません。
私は以前から、「知っていること」と「できること」は違うと考えています。
大切なのは、学んだたくさんの知識を抱え込むことではなく、その中から一つでも実際に現場でやってみることです。今回は、マネジメントの学びを「現場でできること」に変えるための具体的なアプローチについて整理します。
なぜ「知っている」と「できる」は違うのか
本や研修でマネジメントの考え方を学んだときには、「なるほど、その通りだな」と理解できることが多いものです。
しかし、本や研修で学んだときには理解できたことでも、実際の仕事の中で実践しようとすると、思うようにできないことがあります。頭で分かっていることと、日々の業務の中で実際に相手と向き合いながら行うこととの間には、やはり違いがあるからです。
だからこそ、「知っているからできる」と考えるのではなく、学んだことを実際の仕事の中で一つ試してみることが大切だと私は考えています。
「意識する」だけでは行動は変わりにくい
学んだ知識を実践しようとするとき、多くの人が「今週はこれを意識して部下に接しよう」と考えがちです。
もちろん、意識を持つこと自体は大切です。しかし、「意識する」という状態のままだと、日々の忙しい業務に追われる中で流されてしまいやすくなります。
日常の仕事の中では、目の前の急ぎの業務や予期せぬ対応が次々と発生します。そうした中で「意識しよう」と考えているだけでは、いつの間にか一日が終わり、実践できないままになってしまうことがあります。
そこで重要になるのが、行動を次の3つの要素まで落とし込むことです。
- 誰に対して
- いつ
- 何をするのか
曖昧な意識にとどめず、具体的な行動の形にしておくことが大切になります。
「誰に・いつ・何をするか」まで落とし込む
例えば、部下との関わり方について学んだ中から、「部下の手応えを確認してみよう」と思ったとします。
その場合、「手応えを聞くことを意識しよう」で終わらせるのではなく、次のように具体化してみます。
「明日の打ち合わせで、○○さんに『やってみて、手応えはどう?』と聞いてみる」
ここまで具体的にすることで、頭の中で「意識しよう」と考えているだけの状態から、実際に行動へ移しやすくなります。
相手を決め、タイミングを決め、どんな言葉をかけるかまで決めておく。
「誰に・いつ・何をするか」まで決めておくことで、日常業務の中でも実践に移しやすくなります。
一つの行動を選んでやってみる
学んだことを一度に全部実践しようとするのではなく、まず一つ選んでみます。
会社の方針を部下が動けるように翻訳することかもしれないし、成果が出る前に決めた活動ができているかを見ることかもしれません。あるいは、活動だけでなく本人が感じている手応えに目を向けることかもしれません。
あれもこれもと一度にやろうとする必要はありません。一つであれば、「誰に・いつ・何をするか」まで具体的に考えやすくなります。
そして、実際にやってみる。
実践した後に振り返れば、「できたこと」「難しかったこと」「次に変えてみたいこと」も見えてきます。
一つ実践して振り返り、そこから次の行動を考える。この繰り返しが大切だと考えています。
実践した後の「振り返り」が大切な理由
実際にやってみると、最初から思い通りの反応が返ってくるとは限りません。
部下から予想外の答えが返ってくることもあれば、思ったような反応が得られないこともあります。
思ったような反応でなかったとしても、そこで終わりではありません。大切なのは、実践した結果をそのままにせず、振り返ってみることです。
- どんな答えが返ってきたのか
- 自分はその答えをどう受け止めたのか
- 思ったような反応でなかったとしたら、なぜだろうか
- 次はどのように問いかけてみようか
やってみたからこそ、次に考えることが出てきます。頭で考えているだけでは、この具体的な振り返りは生まれません。
実践して振り返ることで、学んだ知識を、自分なりの関わり方へ少しずつ変えていくことができます。
日常業務の中で指導者自身も成長していく
指導者としての成長は、特別な研修の場だけで起こるものではありません。
- 学んだ知識の中から一つ選ぶ
- 「誰に・いつ・何をするか」を決めてやってみる
- 結果を振り返り、次の仕事で少し変えてみる
やってみる。振り返る。そして、次の仕事で少し変えてみる。
こうした実践と振り返りを繰り返すことが、指導者自身の関わり方を見直し、成長していく機会になります。こうした実践と振り返りを繰り返すことで、学んだことを自分の指導に取り入れながら、指導者自身も日常業務の中で成長していくことができます。
まとめ:明日から何を一つ実践するか
「知っていること」と「できること」は違います。
だからこそ、本を読んだり話を聞いたりした後は、
「明日から何を一つ実践するか」
を考えてみてください。
そして、
・誰に対して
・いつ
・何をするのか
ここまで具体的に決めて、実際にやってみる。
その小さな実践と振り返りの積み重ねが、部下との関わり方を見直し、指導者自身が成長していくことにもつながります。まずは明日、一つ実践することから始めてみてください。
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