10月1日、部下はすぐに動き出せますか?― 下期スタート前に指導者が確認したいこと

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成果を出す思考プロセス

キャリアコンサルタントのみってるです。

4月から年度が始まる会社では、9月末で上期が終わり、10月1日から下期が始まります。

チームの目標達成と部下の育成を担う指導者やマネージャーの皆さんは、10月1日に部下へ伝える方針や説明資料の準備を進めているところではないでしょうか。

しかし、ここで一度立ち止まって考えてみたいことがあります。

説明資料が完成しているだけでは、準備が整ったとはいえません。大切なのは、説明を聞いたあと、メンバーが実際に動き出せる状態になっているかということです。

今回は、下期を良い形でスタートさせるために、指導者が事前に確認しておきたいことについてお話しします。


ブログ記事のポイント

・10月1日は方針を初めて知り、考え始める日ではない
・筆者の経験:施設ごとの売上見込みを事前に担当者と確認し、計画にまとめていた
・部下が「自分の役割」と「チーム目標とのつながり」を説明できる状態をつくる
・重点取引先や代理店への「最初の具体的な行動」まで決まっているか確認する
・指導者が答えを渡すのではなく、本人の考えを聞いてチームの計画とすり合わせる


10月1日は「考え始める日」ではない

多くの職場で、10月1日の朝に下期の方針説明やキックオフミーティングが行われます。

しかし、もしその場で初めて下期の方針を聞いた部下が、そこから「自分は何をしようか」と考え始めているとしたらどうでしょうか。

方針を理解し、自分の担当業務を振り返り、何から手をつけるべきかを考え始めるのでは、初動に時間がかかってしまいます。

10月1日は、メンバーが初めて計画を知り、その場で自分の活動を考え始める日ではありません。

チーム全体の方針を共有し、自分の役割と、ほかのメンバーの活動とのつながりを確認して、**「10月1日から、チーム全員が目標達成に向けて動き出せるようにする日」**です。

10月1日に説明してから考えるのではなく、10月1日の朝を迎えたときには、すでに動き出せる準備が整っている状態を目指したいものです。

筆者自身の経験――事前にすり合わせ、10月1日の朝を迎える

私が営業をしていた頃は、9月末までに下期の活動計画をほぼ完成させ、10月1日の朝にチームのメンバーへ方針を伝えていました。

・上期の結果を踏まえ、年間目標との間にどのくらいの差があるのか
・その差を埋めるために、下期は何を重点的に行うのか
・それぞれの活動によって、どこから、どのくらいの成果を積み上げるのか

そこまで具体的にしていました。

ただ、これは指導者が一人で計画をつくり、10月1日に初めて部下へ見せていたわけではありません。

施設ごとの売上見込みについては、事前に担当者へ確認していました。

「この施設では、このくらいの数字を見込んでいるけれど、チームの計画に入れてよいだろうか」

と、担当者本人の考えも聞いたうえで、チーム全体の計画にまとめていました。

事前に担当者の意見を聞き、すり合わせを行っていたからこそ、10月1日の朝に方針を共有したとき、メンバーは迷わずに自分の役割へ動き出すことができたのだと思います。

部下が「自分の役割」と「チーム目標とのつながり」を説明できるか

準備が整っているかを確認するためには、部下に次のように聞いてみることです。

「下期に、あなたは何を担うのか」

この質問をしたとき、活動内容を答えられるだけでは十分ではありません。

その活動が、自分の目標とチームの目標達成に、どのようにつながるのか。そこまで説明できる状態が必要です。

「自分はこの業務を担当します」とタスクを挙げるだけでなく、その活動がチーム全体のどこを支え、目標達成にどう結びついているのかを本人が理解しているかどうかで、日々の取り組み方は大きく変わってきます。

チーム目標と個人の役割分担をどのように結びつけるかについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

あわせて読みたい:目標達成の鍵はこれ!役割分担と小さな成功の積み重ね

取引先や代理店への「最初の行動」まで決まっているか

もう一つ、確認しておきたいのは、社外への最初の行動です。

・取引先のどこへ、いつ働きかけるのか
・代理店と、どのように連携するのか

10月1日を迎えてから予定を考えるのではなく、最初の行動を起こせるところまで準備しておきます。

例えば、重点的に取り組む取引先が決まっていても、訪問予定が入っていなければ、活動は始まりません。代理店との連携が必要なのに、依頼する内容が曖昧であれば、相手も動けません。

「方針が決まったことと、実行できる準備が整ったことは違います」

指導者には、メンバーの予定を細かく管理するのではなく、目標達成に向けた「最初の行動」まで、本人と一緒に確認する役割があります。

指導者が答えを与えすぎず、本人に考えてもらう

こうした準備を進める際、指導者がすべての答えを渡してしまわないことも大切です。

忙しい時期ほど、上司の側から「君はこれをやって、ここへ行きなさい」と指示を出したくなるかもしれません。しかし、それでは本人が自分で考えて動く力は育ちません。

本人にも考えてもらいます。

「自分の目標を達成するために、10月1日から何を始めるのか」
「チームの中で、自分はどの役割を果たすのか」

指導者がすべての答えを渡すのではなく、本人の考えを聞き、チームの計画とすり合わせます。

あらかじめ答えが見えていても部下に問いかける理由や、自立を促す関わり方については、こちらの記事も参考にしてみてください。

あわせて読みたい:答えが分かっていても、なぜ部下に聞くのか?「君はどう思う?」が育成につながる理由

本人の考えを聞いたうえですり合わせを行えば、もし計画に不足があっても、今なら修正できます。
必要な情報や資料が足りなければ、今のうちに用意できます。
取引先や代理店との調整が必要であれば、10月1日を待たずに動くこともできます。

指導者が問いかけ、本人が考え、一緒にすり合わせる。その時間が、期初からの自発的な行動につながっていきます。

「説明の準備」ではなく「動き出す準備」をする

指導者にとって大切なのは、「説明資料を作ること」そのものではありません。

・役割分担を理解している
・個人の活動が、チームの目標達成につながっている
・そして、取引先や代理店への最初の行動が決まっている

そこまで整って、下期を始める準備ができたといえるのだと思います。

「10月1日に説明してから考えるのではありません」
「10月1日から、チーム全員が目標達成に向けて動き出せるようにする」

残された時間の中で、ぜひ部下と対話し、足元の準備状況を最終確認してみてください。


まとめ

今日、指導者の皆さんに考えていただきたいのは次の問いかけです。

「皆さんの部下は、10月1日の朝に、自分が何を始めるのかを具体的に説明できるでしょうか」

期初のスタートは、部下が自分の役割を自覚し、日常業務の中で自立して動き出す力を育てる大切な機会です。

まずは「最初の行動」が決まっているか、本人に確認することから始めてみませんか。


関連記事と今後の発信について

下期がスタートした後は、日々の進捗とともに「目的と目標」がズレていないかを定期的に確認することも大切になります。1か月走り終えたタイミングでの振り返り方については、以下の記事もぜひご活用ください。

あわせて読みたい:立ち止まって確認しよう。目的と目標を整える“10月の振り返り”

本ブログでは今後も、部下を持つ指導者・マネージャーの方向けに、「日常業務を通じて部下が育ち、チームが目標を達成するための実践的な視点」を発信していきます。日々の指導やチーム運営のヒントとして、ぜひお役立てください。

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