部下の成長は、伝えなければ本人には届かない

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成果を出す思考プロセス

ブログ記事のポイント

  • マネージャーが部下の成長に気づくだけでは、本人には伝わりません
  • 実績が出ていないと、部下自身も自分の変化に気づきにくくなります
  • 承認は、何でも褒めることではありません
  • 「頑張っているね」ではなく、実際に見えた行動や変化を伝えることが大切です
  • 自分の成長に気づくことが、自信と次の行動につながります

前回は、「成果が出ないとき、何を手がかりにするか」というテーマでお伝えしました。

一生懸命に活動していても、すぐに実績につながるとは限りません。

そのようなときには、できていないことや足りないことだけを見るのではなく、得意先からの良い反応や、一部の得意先で出始めている売上の変化など、成果につながる小さな変化を見ることが大切です。

今回は、その続きです。

マネージャーが部下の小さな変化に気づくことは大切です。

しかし、気づくだけで終わってしまったら、その成長は本人に届かないかもしれません。

マネージャーだけが成長に気づいていることがある

日頃から部下を見ているマネージャーは、以前との違いに気づくことがあります。

「以前より質問の仕方が良くなった」

「お客様の反応を見ながら話せるようになった」

「少しずつ成果につながる行動が増えている」

このように、部下の変化や成長を感じることがあると思います。

ところが、その気づきを言葉にしなければ、部下には伝わりません。

マネージャーは心の中で「成長している」と思っていても、部下自身は違う受け止め方をしているかもしれません。

「まだ売上が上がっていない」

「自分の活動は成果につながっていない」

「以前と比べても、何も変わっていない」

特に、期待した成果が出ていないときには、自分のできていないことばかりが気になります。

そのため、本人は自分に起きている小さな変化に気づきにくくなります。

評価は伝えなければ存在しない

私は以前、評価面談についてお話ししたときに、「評価は伝えなければ、相手にとって存在しない」とお伝えしました。

マネージャーが部下の行動を高く評価していても、それを伝えなければ、部下は自分がどのように見られているのか分かりません。

成長についても同じです。

マネージャーが部下の成長に気づいていても、本人に伝えなければ、その成長は本人にとって存在しないのと同じ状態になることがあります。

自分では気づいていなかった変化を、近くで見ている人から伝えてもらう。

それによって初めて、「自分は以前よりできるようになっている」と認識できることがあります。

だからこそ、マネージャーには、気づいた変化を言葉にすることが求められます。

承認は何でも褒めることではない

部下の変化を伝えると聞くと、「承認」や「褒めること」を思い浮かべる人もいるでしょう。

もちろん、褒めることが大切な場面もあります。

しかし、承認は何でも褒めればよいということではありません。

例えば、

「最近、頑張っているね」

と声をかけることがあります。

何も声をかけないよりは、よいと思います。

ただ、部下からすると、「何を見て、そう思ったのだろう」と感じるかもしれません。

場合によっては、気を遣って言っているだけだと受け取られることもあります。

大切なのは、マネージャーの感想だけを伝えるのではなく、部下自身が確認できる事実を伝えることです。

行動や変化を具体的な事実として伝える

例えば、次のように伝えてみてはいかがでしょうか。

「以前より、面談前に相手の情報を整理するようになったね」

「説明した後に、相手の反応を確認するようになったね」

「まだ大きな数字にはなっていないけれど、医師からの質問が増えているね」

これらは、ただ「頑張っている」と伝えているのではありません。

以前と比べて変わった行動や、実際に起きている反応を伝えています。

具体的な事実として伝えられると、部下も自分の行動を振り返ることができます。

「確かに、以前より準備するようになった」

「説明するだけでなく、相手の反応を見るようになった」

「まだ売上にはなっていないけれど、相手の関心は高まっているのかもしれない」

このように、自分の変化を自分自身で確認できます。

承認することの目的は、部下を気分よくさせることだけではありません。

本人が自分の行動や成長に気づき、次に活かせるようにすることにも意味があります。

見てもらえていたことが次の行動につながる

仕事をしている本人は、目の前の成果に意識が向いています。

特に、なかなか実績が上がらないときには、できていないことや足りないことばかりが気になります。

以前よりできるようになったことには、意外と気づきにくいものです。

だからこそ、近くで見ているマネージャーが、小さな変化を見つけ、言葉にして伝えることが大切です。

変化を伝えられた部下は、

「自分の取り組みを見てもらえていた」

と感じるかもしれません。

それと同時に、

「この行動が必要なのだ」

「この方向で続けていけばよいのだ」

ということにも気づけます。

マネージャーの言葉は、部下にとって、自分の行動の方向を確認する手がかりにもなります。

成長に気づくことが自信を育てる

自分の成長に気づくと、「この方向でもう少し続けてみよう」と思えるようになります。

そして、「自分にもできるかもしれない」という気持ちが少しずつ芽生えてきます。

この小さな気持ちが、自信につながります。

自信がつくというのは、何でもうまくできると思い込むことではありません。

「自分が取り組んできたことには意味がある」

「行動を続ければ、もう少し前へ進めるかもしれない」

そう感じられることが、次の行動や新しい挑戦へ進む力になります。

大きな成果が出てから認めるのではなく、その途中にある行動や変化を伝える。

それが、部下の成長を支えることにつながります。

結果が出ていないことを無視するわけではない

小さな変化を認めることは、結果が出ていないことを無視するという意味ではありません。

成果につながっていないのであれば、その理由を確認し、必要な対策を考えることも大切です。

私もマネージャーとして、部下に質問をしながら、本人の考えを確認していました。

チームの方針を理解したうえで行動しているのか。

その行動には、本人なりの工夫が加えられているのか。

実行した結果、相手からどのような反応が返ってきたのか。

そのような点を確認しながら、必要に応じて次の行動を一緒に考えていました。

改善が必要な点には向き合う。

その一方で、できるようになったことや成果につながりそうな変化も伝える。

どちらか一方ではなく、両方を見ることが必要です。

まとめ

皆さんは最近、部下の小さな変化に気づいたでしょうか。

そして、その変化を本人に伝えたでしょうか。

心の中で「成長しているな」と思うだけでは、本人には届きません。

以前と比べて変わったことが見つかったら、できるだけ具体的な事実として伝えてみてください。

大げさに褒める必要はありません。

実際に見た行動や変化を、そのまま言葉にすればよいのです。

マネージャーから伝えられた一言によって、部下自身が自分の成長に気づくかもしれません。

その気づきが小さな自信となり、次の行動や新しい挑戦へ進む力になります。

部下の成長は、マネージャーが気づくだけでは足りません。

言葉にして伝えることで、初めて本人に届きます。


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