自己肯定感の重要性とその育て方

仕事をしている中で、幅広い年齢層の方と接する機会があります。

この３か月半ほどで思い返してみても１９歳から８０歳の方と接してきました。
求人票を見ながら会話をする中で、反応や考え方が違うのは当然ですが、傾向があることに気がつきました。

自己肯定感の違いで現れる反応

仕事をするときに先入観を持たないようにすることを心がけています。

十人十色で、資料を見ての反応はそれぞれですが、気がついたことがあります。

求人票を見ていると、『求人事業所名』『仕事内容』など、あらゆる情報が記載されています。
その中で『年齢』に関しては、「不問」と記載されているものが多くなっています。

求人票の中には、若手育成目的の求人として、あるいは幹部候補生育成目的のためになど記載されたうえで、３９歳以下の方を募集などと記載があるものもあります。

定年や雇用期間について記載されている部分の話をしていると、年齢やキャリアに対する反応に傾向があるのではないかと感じるようになりました。

再就職を考えている方は、２０歳代から８０歳代まで幅広い年齢層にわたります。
特に４０歳から５０歳代の方が顕著ですが、いくつまで仕事を続けられる可能性があるかを話した時に、気にも留めていない人がいます。

多くの場合、転職を考えるきっかけとなった前職の退職の仕方が影響している印象です。

「自分の意思で会社を辞めた」「キャリアを積み上げる」といった意識が強い人は、聞き流している方が多い印象です。

一方、会社都合などで退職した人に「うまくいけば、あと１０年くらいは仕事を続けられる可能性がありますね」と伝えると、「そこまで縛られたくない」「何歳まで続けられるかなぁ」といった表現をする方が多い印象です。

違うのは、本人が自分で決めるという意識が強いか弱いかの差なのかもしれないと思います。

自己肯定感がなぜ重要かというと、自分の決断で行動し続けられるかどうかに大きく影響するからです。

「縛られたくない」「何歳まで…」という表現は、嫌な事を無理矢理やらされているという印象を受けます。仕方なく仕事をしているといった意味が含まれているようです。

そのような話が出たときには、私は言葉には出しませんが、捉え方で変わるのではないかと感じています。

具体的には、希望すれば１０年間勤務できるが、生活に困らないのであれば途中でやめる決断は自分の意思で決められます。嫌な事であれば、無理に働き続ける必要はないのではないかと感じています。

そのため、７０歳や７５歳まで仕事ができる可能性があるのであれば前向きに捉えれば良いと思います。

最近は物価上昇もあり、高齢者の方でも就職活動をされる方もいらっしゃいます。
１万～２万弱の金額が不足しているのでパートでその分を補いたいとの理由が増えてきていると感じます。

自己肯定感は、小さな成功や成長を積み重ねることで育まれます。

例えば、私は会社員をしている時に、部下のキャリアアップのサポートをしていました。
昇進、昇級試験を受ける時の試験準備のサポートです。課長昇進、係長昇進、総合職のそれぞれの社内試験対策を行う中で、自己理解や自己評価が大切であることを実感しました。

自己肯定感が重要であると感じたのは、実際に部下が試験に挑む際に、自分に自信が持てるかどうかが結果に大きく影響するからです。

私の部下で２回目の試験対策をしているメンバーがいました。準備を進める中で、本人から受験の辞退の申告がありました。

理由を確認すると、前年の昇進できなかった時の気持ちを思いだし、自信がなくなっていくとのことでした。
日ごろの仕事ぶりはしっかりしており、得意先からも評価が高い人物であったため、自己肯定感がなぜか低いことに驚きました。

転職して、転職や就職活動のサポートをしています。

その仕事の中でも同様のことがあります。
転職活動の中で、面接試験に落ちたり、転職活動をしている時に家庭環境に変化があった人などが自信を失うきっかけになります。

運悪く数回の面接試験で落ちた経験をすると、数週間の間で話しをしている時の印象が変わります。
最初に面談している時は実年齢よりも若く見えていた人が、数回の面接試験の不合格を経験すると年相応かそれ以上の年齢に見えるくらい言葉や雰囲気が変わります。

一方、合格した後は安堵の表情と共にやる気が感じられる表情や雰囲気が現れます。
これも小さな成功体験が自己肯定感を高める一例です。

自己肯定感は、仕事や人生において非常に重要な要素です。

小さな成功や成長を積み重ねることで、自分への自信が深まり、より前向きに行動することができるようになります。日々の小さな成長を大切にし、自分を肯定することで、より充実したキャリアと人生を築いていきましょう。