ブログ記事のポイント
・若手指導は「段階別」でアプローチを変えることが大事
・つまずきポイントは大きく3つ(思考、判断、一歩目)
・特に“考える力の未発達”はメンターが気づきにくい落とし穴
・初期=寄り添う、中期=問いかける、後期=任せるが基本
・若手は段階によって見えている景色が違う
・その段階を見極めることで指導は驚くほど楽になる
はじめに
みなさんこんにちは。キャリアコンサルタントのみってるです。
今日は「段階別アプローチ」と「若手がつまずきやすいポイント」について、じっくりお話ししていきます。
昨日は、電子書籍をどう理解し、どう現場で使うかをテーマにしました。
今日はその続きとして、より“実際の現場”で役立つ視点を取り入れながら話していきます。
若手はみんな同じではない ― 「段階別アプローチ」の考え方
まず最初にお伝えしたいのは、「若手は同じ若手ではない」ということです。
経験年数やスキルの積み重ねで、必要な関わり方はまったく変わります。
初期(1〜2年目)
いわゆる右も左もわからない時期です。
判断材料も少なく、不安が強いのが特徴。
こういう時期は、とにかく“寄り添う”ことが大切です。
例えば
・今日何をすればいいかを言語化してあげる
・一日の動き方を一緒に整理する
・小さな成功体験を一緒に積み上げる
まさに、メンターが“足元を照らしてあげる”ような関わりです。
中期(3〜5年目)
この時期になると、仕事にも慣れ、ある程度のパターンも見えてきます。
ここで必要なのは、寄り添いよりも「問いかけ」です。
・今回はどう考えた?
・次はどう動こうと思ってる?
・どこで迷った?
問いかけがハマると、ここから一気に成長します。
後期(それ以降)
任せる範囲が増える時期。
ただし“放置”ではありません。
必要な時に軌道修正をしたり、視点を整えるサポートをしたり、
ちょうどいい距離感でのフォローが大事です。
若手がつまずきやすい3つのポイント
次に“若手がよくつまずく場所”についてお話しします。
これを知っておくだけで、対応の精度が一気に上がります。
①思考が浅くて答えられない
メンターが質問しても
・うーん…と沈黙
・返ってきた答えがズレている
こんな経験はありませんか?
これは「考えるための材料」がまだ揃っていないサインです。
私はこのタイプと向き合う時、まず
「どう思う?」
と、ゆっくり聞くところから始めていました。
それでも返ってこない場合は、段階を一段下げて
・まず事実はどうだった?
・その時、自分は何を感じた?
この“材料集め”の問いから一緒に整理します。
ここを飛ばしたまま問いかけても答えられないので、段階別アプローチが必要になるわけです。
②判断できず、一歩目が出ない
これは“自信のなさ”が原因のことが多いです。
「これでいいのかな…?」
その迷いが強くて動けない。
この場合は
・最初の一言
・最初の行動の組み立て
・一日の流れの整理
など、“入り口だけ一緒に作る”関わり方がとても効果的です。
一歩目さえ整えば、動き出せる若手は本当に多いです。
③つまずいていることに本人が気づいていない
実はこれが一番難しいケースです。
本人は「うまくできているつもり」。
でも、周囲から見ると視点がズレている。
その状態のまま進むと、成長が伸び悩みます。
このとき大事なのは“指摘”ではなく“事実ベースの対話”。
たとえば
・今日の良かったところは?
・少し工夫できそうなところは?
この問いかけを通して、本人に“気づくきっかけ”を与えます。
ここがメンターの腕の見せどころです。
若手は段階が変わると見える景色も変わる
若手は成長段階によって、必要な支援も、見えている景色もまったく違います。
・初期:寄り添う
・中期:問いかける
・後期:任せる
そして“つまずきポイント”には
・思考の材料整理
・一歩目のサポート
・気づきの支援
この3つが鍵になります。
あなたが「今、この若手はどの段階にいる?」と見極めるだけで、
関わり方は驚くほどスムーズになります。
おわりに
明日は第3章の3回目として、電子書籍の内容をどう定着させるか、補足とまとめをお話しする予定です。
今日のお話が、あなたの現場で少しでも役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
まとめ
・若手は“段階”によって必要な関わり方が違う
・つまずきには必ず理由がある
・メンターが「今どの段階か」を見極めると指導は一気に楽になる
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