今週のまとめ|3つの若手ケースに共通していた大切な視点
今週は、自信がない若手、反応が薄い若手、主体性が見えない若手、
この3つのケースについてお話ししてきました。
一見すると、まったく違うタイプの若手に見えるかもしれません。
ですが、メンターとして向き合ううえで、とても大事な共通点がありました。
それは、
「見えている姿」と「本当の状態」がずれていることが多い
という点です。
そして、そのずれをどう見立てるか。
ここに、メンターとしての関わり方の質が表れます。
今週のブログでは、
・なぜ見た目だけで判断してはいけないのか
・見立てが合うと何が変わるのか
・実はメンター自身も成長しているという話
この3点を、やさしく整理してお伝えしていきます。
一見違って見える若手たちに、実は共通していたこと
みなさん、こんにちは。
キャリアコンサルタントのみってるです。
今日は金曜日ということで、今週4日間のまとめと、来週につながる大切なお話をしたいと思います。
今週は、
・自信がない若手
・反応が薄い若手
・主体性が見えない若手
この3つのケースを取り上げてきました。
どれも、現場ではよく出会うタイプではないでしょうか。
自信がない若手を見ると、
「やる気がないのかな?」
「失敗を恐れているのかな?」
そんなふうに感じることがあるかもしれません。
反応が薄い若手を見ると、
「ちゃんと聞いているのかな?」
「興味がないのかな?」
と不安になることもあります。
主体性が見えない若手に対しては、
「考えていないのでは?」
「指示待ちなのかな?」
と感じることもあると思います。
ですが、今週扱った3つのケースに共通していたのは、
表に見えている姿と、その人の本当の状態がずれていることでした。
見えている姿だけで判断してしまうと、
実はその若手が抱えている背景や理由を見落としてしまうことがあります。
メンターに求められるのは「表情」ではなく「背景」を見ること
ここで大切になるのが、「見立て」です。
見立てとは、
目に見える行動や言葉だけで判断するのではなく、
「なぜそうなっているのか」を考えることだと、私は考えています。
自信がないように見える若手も、
実は「失敗したくない」という気持ちが強すぎるだけかもしれません。
反応が薄い若手も、
頭の中では一生懸命考えているけれど、
言葉にするのが苦手なだけかもしれません。
主体性が見えない若手も、
「どこまでやっていいのかわからない」
という不安を抱えている場合があります。
見た目だけを見ると、
「やる気がない」「考えていない」
と見えてしまうこともあります。
ですが、その奥には、必ず理由があります。
メンターの役割は、
その理由を丁寧に見立てていくことだと思っています。
見立てがずれると、関わり方もずれてしまう
私自身も、これまでにたくさん試行錯誤してきました。
正直に言うと、
見立てを間違えてしまったこともあります。
「この若手はやる気がない」と決めつけて、
少し強めの声かけをしてしまったこともありました。
結果としてどうなったかというと、
若手はさらに動けなくなってしまいました。
後から振り返ると、
本当は「不安で動けなかった」だけだった、
というケースもあります。
見立てがずれると、
関わり方もずれてしまいます。
すると、
本来は伸びるはずの若手が、
逆に立ち止まってしまうこともあります。
だからこそ、見立てはとても大切です。
見立てが合うと、若手は一歩を踏み出せる
一方で、見立てが合っていると、
どんなタイプの若手でも、少しずつ動き出します。
大きな変化でなくても構いません。
小さな一歩で十分です。
「これならできそう」
「やってみようかな」
そんな気持ちが生まれると、
若手の行動は自然と変わっていきます。
自信がついてくると、
行動のスピードも上がっていきます。
ですので、育成は遠回りに見えることもありますが、
決して無駄な回り道ではありません。
むしろ、必要な通り道だと私は感じています。
実はこの話、メンター自身の成長の話でもあります
ここで、もう一つ大事なことがあります。
今週の話は、若手だけに向けたものではありません。
実は、メンター自身も、
毎日この「見立て → 関わり方 → 次のステップ」
という流れを使っています。
若手の言動を観察し、
どんな声かけが必要かを考え、
関わってみて、その反応を見る。
そして、
「この見立てでよかったのかな?」
「次はどう関わろうか?」
と、また考える。
この繰り返しこそが、
メンター自身の判断力を鍛えてくれます。
今週の3つのケースは、
若手の成長を学ぶ時間であると同時に、
メンター自身が成長する時間でもありました。
来週はいよいよ、判断軸を一本にまとめていきます
そして来週からは、第5章に入っていきます。
来週のテーマは、
この「見立て力」をさらに深めて、
メンターとしての判断軸を一本の線にまとめていくことです。
今週の3つの事例を通じて、
「なんとなく感じた違和感」
「少し引っかかった場面」
それらはすべて、来週の学びにつながります。
ぜひ、その感覚を大切にしながら、
来週の話も聞いていただけたら嬉しいです。
ブログとしてのまとめ|焦らず、でも確実に育てていく
育成に向き合っていると、
「時間がかかるな」と不安になることもあると思います。
ですが、若手が自信をつけると、
行動は大きく変わります。
成長のスピードも、
驚くほど上がっていきます。
その変化を信じて、
焦らず、丁寧に関わっていくこと。
それが、結果的に一番の近道になると、
キャリアコンサルタントとして、そして一人のメンターとして、私は感じています。
今週の話が、
みなさんの日々の育成の中で、
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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