今回は、セルフ・キャリアドックの核心部分であるキャリアコンサルティングの面談に焦点を当てて説明します。
「自己理解」と「仕事理解」という用語についてはお聞きしたことがあるかもしれません。これらにどのように取り組むかを詳しく紹介いたします。
※参考資料は厚生労働省のホームページから得ています。
- 自己理解と仕事理解の重要性
- 守秘義務の約束
- キャリアビジョンと目標設定
- 面談後のフォローアップ
- キャリア形成の全体評価
守秘義務についての約束
キャリアコンサルタントは、面談を通じて得た情報を秘密にする義務があります。クライアントの同意なく第三者に情報を漏らさないことを保証します。
キャリアコンサルティング面談の目標共有
面談では、クライアントの過去の職務経験や成長、キャリアにおいて重視する点を見直し、共有します。また、クライアントの現在の職業に対する理解や、期待、不安についても話し合います。
これにより、将来のキャリアの展望や目標、それに向けた行動計画を策定することが面談の一環として含まれます。
自己理解の促進
従業員が自身の仕事やキャリア、働き方について大切にしている点を自己分析することで、自分のことを知ります。
自分がもっている知識やスキルは当然として、強みや価値観を知ることです。この自己理解からの自己分析は、職業生活を設計する上で不可欠です。
また、従業員が現在持っている能力や価値観を把握し、今後の職業設計において必要な能力開発に対応することが重要です。
仕事理解の深化
まず、『仕事理解』という言葉は聞かれたことがあると思います。自分の仕事について、第三者に説明できるでしょうか。
自分の仕事の具体的な業務内容、職務に求められるスキルや知識、そしてそれらがどのように組織の目標達成に貢献しているかを理解することです。
そして、自分の役割が組織内でどのような位置づけにあるのか、その役割における具体的な責任と期待を明確にする理解することです。
自分の業務が組織全体の目標や戦略とどのように連動しているかを理解し、日々の業務が大きな絵の中でどのような意味を持つのかを把握します。
ひとつの側面として、自分の仕事が属する業界の現状と未来のトレンドを知り、それが自分のキャリアや職務にどのように影響するかを理解するも重要です。
意見や要望の聴取
キャリアコンサルティングの過程で、従業員の職業や私生活の不満や要望が浮かび上がった場合、これを適切に聴取し、必要に応じて企業や上司に伝えます。
キャリアビジョンの策定と目標設定
従業員が自己理解と仕事理解に基づき、自身の立場や役割を再確認し、キャリアビジョンとそれを実現するための具体的な目標と行動計画を作成します。
キャリア形成上の課題と対策
従業員が直面する可能性のある様々なキャリア形成上の障害を特定し、それに対する対応策を面談を通じて検討します。これには、職務に関連する能力不足や、私生活の課題などが含まれる場合があります。
面談後のフォローアップ
面談が終了した後、設定された具体的な目標やアクションプランに基づく活動の進行状況を追跡し、一定期間後にその成果を評価します。キャリアコンサルタントは、従業員の進捗をサポートし、必要に応じて追加のガイダンスを提供する責任があります。
キャリア形成の全体的な評価
面談ごとにキャリアコンサルティングの効果を把握するため、従業員に対して簡単なアンケートを行うか、別途ヒアリングを実施することが推奨されます。これにより、キャリアコンサルタントのスキル向上や経験の客観的な評価、さらにはスーパービジョンの質の向上に寄与し、結果的には従業員のキャリア形成にも利益をもたらします。
セルフ・キャリアドックの効果全体を理解するためには、キャリア教育の直後および一定期間後(通常は3ヶ月以上)にアンケートを実施し、従業員のキャリア形成意識の変化を評価します。
これらの措置は、従業員が自己のキャリアに対して積極的かつ自発的に取り組むことを促し、キャリアの自立と成長を支援するために不可欠です。
コンサルティング面談のまとめ
従業員の職務経験や成長、キャリアや働き方に関する気づきと整理を行い、企業の求める役割や責任、従業員の期待や不安を話し合います。
従業員が大切にするポイントや強み、志向性の理解を促進する。仕事の具体的な役割や企業方針の理解を深め、自己成長と役割をすり合わせします。
自己理解と仕事理解を基にキャリアビジョンを描き、目標とアクションプランを作成する。企業の期待する役割と従業員の能力や価値観を合致させるで企業と従業員の成長を目指します。
面談後の進捗をフォローし、結果を一定期間後に報告してもらう。キャリアや仕事に関する不安や悩みが出た場合もフォローする。
キャリア研修後にアンケートを実施し、セルフキャリアドックの取組が従業員のキャリア形成意識に与える変化を調査する。データを分析し、キャリアコンサルティングの質を向上させます。
- 自己理解と仕事理解の重要性
自己分析を通じて自分の強みや価値観を知り、仕事の具体的な業務内容や組織内での役割と責任を理解すること。 - 守秘義務の約束
キャリアコンサルタントは面談で得た情報を秘密にし、クライアントの同意なしに第三者に情報を漏らさないことを保証。 - キャリアビジョンと目標設定
クライアントの自己理解と仕事理解に基づき、将来のキャリアビジョンと具体的な目標、行動計画を策定する。 - 面談後のフォローアップ
設定された目標やアクションプランの進行状況を追跡し、進捗をサポートし、成果を評価する。 - キャリア形成の全体評価
面談後にアンケートやヒアリングを行い、キャリアコンサルティングの効果を評価し、質を向上させるためのデータを収集・分析する。