ブログのポイント
- 「ミスがない=良い状態」とは限らない。
- 上司が本当に心配しているのは「ミスが起きているかどうか」ではなく、「ミスや困りごとを言える職場かどうか」。
- 情報が流れない職場は危険信号。
- キャリアの成長とは「見える範囲が広がること」。
- 一人一人の態度が職場文化を作っていく。
若手の頃は理解できなかった、上司のひと言
みなさんこんにちは。キャリアコンサルタントのみってるです。
今日は、私が若手だった頃には理解できず、管理職になってからようやく意味が分かった「上司の言葉」についてお話しします。
昔、私は営業の仕事をしていました。ある日、上司と同行営業をしていた車の中で、突然こんなふうに言われたんです。
「おい、最近“謝罪に来てください”って依頼が全く来ないな。大丈夫か?」
正直その時は、何を心配しているのか分かりませんでした。
私の頭の中はこうです。
- 自分は会議で決めたことをきちんとやっている
- チームもそれぞれ頑張っている
- ミスをしないように丁寧に仕事をしている
だから私は、少し得意げに「しっかり活動してます!」と答えました。
すると上司は「そうか」と言って、それ以上は深掘りしてきませんでした。
当時の私は、上司の意図を全く理解できていなかったんですよね。
マネージャーになって気づいた「本当の意味」
ところが、自分がマネージャーになった時、ふとその言葉を思い出し、ハッとしました。
上司が心配していたのは、
“ミスが起きていないこと”ではなく、“ミスや困りごとが共有されていない状態” だったのだと。
人が動く限り、小さなミスや行き違いは必ず起こります。
これは組織の仕組み上、どうしたって避けられないことです。
なのに、
- 報告が来ない
- 相談がない
- 「謝罪に来てください」という依頼もない
これはもしかしたら、
- 報告しづらい空気になっている
- 言い出しづらい文化になってきている
- 情報がどこかで止まっている
そんな状態を示す“危険信号”だったのだと気づきました。
若手の頃の私は「ミス=悪い」「ノーミス=良い」と思い込んでいた
若手だった私は、
ミス=悪いこと、ミスがない=良い状態
と単純に考えていました。
でも上司は、もっと深いところを見ていたんです。
- 情報はちゃんと流れているか
- 困りごとが隠れず表に出てきているか
- 職場に安心して話せる空気があるか
これが保たれているかどうかを気にしていました。
あなたの職場にもありませんか?こんな空気
みなさんの職場でも、こんなことありませんか?
- 上司が忙しそうで話しかけづらい
- 「いつ声をかければいいんだろう…」と迷う
- 指摘されるのが怖くて報告しにくい
- 「こんな小さなこと言っていいのかな」とためらう
こうした空気が積み重なると、
少しずつ報告や相談が減っていきます。
そして気づかないうちに、
職場の文化が静かに弱っていく のです。
ミスの有無より、
「ミスを言えなくなる状態」こそ危険。
あの時の上司の言葉は、これを心配していたのだと、今ではよく分かります。
キャリアの成長とは「見える範囲が広がること」
キャリアが上がるというのは、
ただ単に仕事量が増えるという意味ではありません。
“見える範囲が広がること”なんです。
- 若手は「目の前の結果」だけを見る
- 上司は「その裏で流れている情報の動き」まで見る
たとえば上司はこんな点を気にします。
- 報告がちゃんと来ているか
- 情報が止まっていないか
- 困りごとが共有されているか
- 職場の空気が閉じていないか
こうした「見えない部分」を感じ取れるようになることが、
まさに キャリアの成長 だと思うんです。
私は上司のひと言から、
“ミスがない=安心”とは限らない と学びました。
そして気づいた瞬間、当時の自分の浅さにちょっと恥ずかしくもなりました。
あなたの職場はどうですか?
では、あなたの職場はどうでしょうか?
- 小さなミスや困りごとが気軽に言える雰囲気がありますか?
- 「こんなこと言ってもいいかな…」と迷う空気はありませんか?
もし少しでも言いづらさを感じるなら、
それは職場にとっての“サイン”かもしれません。
そしてその空気を作るのは、
上司やリーダーだけではありません。
一人ひとりの態度、声かけ、反応。
こうした小さな積み重ねが職場文化を作っていきます。
今日の話が、あなたの職場での関わり方や、キャリアの捉え方のヒントになれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
まとめ
- ミスがないのは「良い状態」とは限らない
- 本当に大切なのは「報告や相談ができる空気」
- 情報が止まる職場は危険信号
- キャリアの成長とは「見えない部分が見えるようになること」
- 職場文化は一人一人の態度でつくられる
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