今日のポイント
- 「よくあるミス」は仕方ないと片付けず、なぜ起きるのかを見つめることが成長につながる。
- 仕組みで防ぐことと、経験から学ぶことの両立が大切。
- ミスをしたときに「なぜそうなったのか」を言葉にできる人は成長が早い。
- ミスを責めるのではなく、学びに変える環境づくりがキャリア形成の土台になる。
ミスは仕方ない? それとも防ぐべき?
みなさん、こんにちは。キャリアコンサルタントのみってるです。
今日は通勤途中に、新しいUdemy講座の構想を考えていたときに浮かんだテーマをお話しします。
それは「ミスは仕方ないのか? それとも防ぐ仕組みを作るべきなのか?」という問いです。
会社の中で、「これ、新入社員がよくやるミスなんだよね」といった言葉を聞いたことはありませんか?
私も会社員時代、同じような場面にたくさん出会いました。
「自分も昔、同じようなミスをしたな」と共感したこともあれば、「これは仕方ない」と思ったこともあります。
でも、よく考えてみると、それは本当に「仕方ない」ことなのでしょうか?
仕方ないミスと、仕組みで防げるミス
よくあるミスを「仕方ない」と受け入れてしまうと、毎年同じことが繰り返されます。
新しい人が入るたびに、一定の割合で同じミスをしてしまう。
もしそれが続いているなら、もしかすると「人の問題」ではなく「仕組みの問題」かもしれません。
たとえば──
- フォーマットが複雑すぎて記入ミスが起きる
- 手順が口頭でしか伝わっていない
- 「なぜこの順番なのか」の理由が説明されていない
こんな小さなことが積み重なると、同じようなミスが繰り返されます。
つまり、「ミスをする人」ではなく「ミスを生む構造」があるのです。
すべてを仕組みで防ぐと、人は育たない
ただし、ここで一つ大切な視点があります。
ミスをゼロにするために、すべてを仕組みでガチガチに固めるとどうなるか。
現場は窮屈になり、判断する余地がなくなります。
自分の頭で考えることが減り、「正しい答えだけを出すこと」が目的になってしまう。
これでは、社員の考える力や判断力が育ちません。
人は、ミスを通して「なぜ間違えたのか」「次はどうすればいいか」を考えます。
それが思考力や感覚、いわゆる「勘どころ」を磨くきっかけになります。
だからこそ、ミスを防ぐことと、ミスから学ぶことのバランスが大切なのです。
成長を分けるのは「ミスの受け止め方」
キャリア形成の視点で見ると、ミスの受け止め方はその人の成長を大きく分けます。
同じミスをしても、「運が悪かった」で終わらせる人もいれば、
「なぜそうなったのか?」と自分に問いかける人もいます。
後者の人は、失敗を自分の糧にできます。
原因を言葉にできることで、次に応用できる。
つまり、再現力のある人になるのです。
これはどんな仕事にも共通します。
営業でも事務でも企画でも、うまくいったこと・いかなかったことを
「説明できる」ようになると成長スピードが一気に上がります。
組織ができること:仕組みと学びの両立
組織としても、ミスを防ぐ仕組みは必要です。
でもそれだけで終わらせると、学びを奪ってしまう。
たとえばこんな工夫が考えられます。
- ミスを報告するときに「原因」と「次にやる工夫」をセットで共有する
- 先輩が「私も昔こうだったよ」と伝える文化を作る
- 失敗談を共有する「リフレクション(振り返り)」の時間を設ける
こうした取り組みを通じて、ミスを「悪いもの」ではなく「学びの材料」に変えられます。
ミスをなくすではなく、学べる環境を整える
大切なのは「ミスをなくすこと」よりも「ミスから学べること」。
失敗を恐れず、次に生かせる環境があると、人もチームも強くなります。
職場の仕組みを見直すときは、
「どうすればミスを減らせるか?」だけでなく、
「どうすればミスから学べるか?」という視点も入れてみてください。
キャリアコンサルタントとして感じるのは、
この「学びの循環」がある組織ほど、人が定着し、チームが成長していくということです。
まとめ:ミスは成長の入口
よくあるミスを「仕方ない」と片付けず、
「なぜ起きたのか?」と仕組みと心の両面から見つめてみる。
それが、個人にも組織にも大きな成長をもたらします。
ミスを責めるのではなく、ミスから学ぶ。
その姿勢が、次の成長のステップを生み出すのだと思います。
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