ブログ記事のポイント
今日のテーマは「スムーズにスタートを切るために大切なこと」です。
スタートと聞くと、動き出すことや勢いが大事だと思われがちですが、実はそれだけではありません。
本当に大切なのは「どこへ向かうのか」という方向と、その判断の背景にある「考え方の軸」です。
部下の報告や相談を受けるとき、結論だけに注目するのではなく、そこに至る思考のプロセスに目を向けることで、成長の現在地が見えてきます。
今日はそのポイントについてお伝えします。
スムーズなスタートとは「まず動くこと」ではない
「スタートを切る」と聞くと、どうしても
・とりあえず動く
・手を動かす
・やってみる
そんなイメージが湧きやすいと思います。
もちろん行動は大切です。
行動しなければ何も変わりませんし、前には進めません。
ただ、ここで注意したいのは「動く方向」です。
勢いだけで動くと、気づいたら想定していた場所とは違うところに着いてしまうことがあります。
まるで地図をよく見ずに出発し、途中で迷ってしまうようなものです。
大事なのは「どこに向かいたいのか」。
その方向を決めるときに必要なのは、きちんとした思考の確認です。
結論ではなく「思考」に注目する理由
私は人から報告や相談を受けるとき、結論より先に、その結論に至る考え方に興味が向きます。
たとえば、同じ「Aを選びます」という結論でも、
・何となく選んだA
・選択肢を比較し、優先順位を考えたうえでのA
・状況や相手の立場を踏まえて、長期的視点で選んだA
では意味も価値も全く違います。
ここに「その人の成長段階」が表れます。
人は「考えた過程」から変わっていきます。
だからこそ、そのプロセスを言葉にしてもらうことが大切になります。
「どう考えたの？」と聞くことの意味
私は部下から報告を受けたとき、結論を聞いたあとに必ずこう聞きます。
「どう考えたの？」
「その判断をするとき、何を大事にした？」
これは責めるためでも、詰めるためでも、評価するためでもありません。
その人が
・どこに立っているのか
・今何を大切にしているのか
・どの視点で物事を見ているのか
を一緒に確認するためです。
そして、答える本人にとっても「自分の思考を言語化すること」は、振り返りと整理につながる貴重な時間になります。
言葉にすることで「自分は何を大事にしていたのか」がはっきりします。
ここに、成長の種があります。
スムーズなスタートに必要なのは「方向と軸」
スムーズに何かを始めたいとき、勢いで進むのではなく、まずは静かに立ち止まって考えることが大切です。
・今、自分は何を大切にしたいのか
・どこに向かいたいのか
・どんな基準で物事を選ぶのか
この「考え方の軸」が整っていれば、動きは自然とぶれなくなります。
軸が決まると、行動は迷わなくなります。
スタートは「勢い」ではなく「方向から始まる」と私は考えています。
今日のまとめ
スムーズにスタートを切るために重要なことは、
動き出す前に「考え方の軸」と「進む方向」を整えること。
そして、人の成長をサポートする立場にあるときは、
結果ではなく「思考のプロセス」に注目すること。
相手の考えを聞き、言語化を促すことで、成長の現在地が見えます。
それは本人にとっても、あなたにとっても、価値のある時間です。
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