今日のポイント
- 日常の業務の中で、自分の“話の聴き方”の癖に気づいた
- 相手の言葉を前向きに言い換えてしまう癖が、面接や面談では逆効果になることもある
- 小さな気づきをそのままにせず、次の行動に活かすことで成長につながる

面接指導中に、ふと気づいたこと
みなさんこんにちは。キャリアコンサルタントのみってるです。
今日は、わたし自身が日常の仕事の中で「ハッ」とした、ちょっとした気づきについてお話ししたいと思います。
実は今日、就職面接のトレーニングで、わたしは面接官の役を担当していました。
2人の方の練習相手をしながら、それぞれの話を丁寧に聴いていたつもりだったのですが、ある瞬間に「これは自分の癖かもしれないな」と気づく場面がありました。
何気ない言い換えが、相手の意図とズレた
面接練習の中で、ある方がこう言いました。
「今は、事務の仕事に絞って就職活動をしています」
このとき、わたしはつい、
「なるほど、今は事務のお仕事に積極的にアプローチされているんですね」
と返してしまったんです。
するとその方はすぐに、
「いえ、積極的にというより、絞って、なんです」
とやんわり訂正されました。
この瞬間、「あ、またやってしまった」と感じました。
以前にも似たようなことを面談中に指摘されたことがあったんです。
それなのに、わたしの中ではまだその“癖”が残っていたんですね。
ポジティブ変換が習慣になっていた理由
どうしてそんなふうに言い換えてしまったのか?
自分のことを少し振り返ってみました。
思い当たるのは、前職で新規事業の立ち上げに関わっていたときのこと。
その頃、メンバーのモチベーションがなかなか上がらず、面談ではネガティブな発言が続くこともよくありました。
だからこそ私は、相手の言葉をポジティブな言葉に“翻訳”して返すようにしていたんです。
たとえば「不安です」という言葉に対して、「ちゃんと不安に気づけてるのはすごいですね」なんて言い換えて返すことが多かったんですね。
実際、その頃はメンバーから「前向きな気持ちになれました」と言ってもらえたこともあって、それが良いことだと思っていました。

でも、キャリア支援の場では正確さが大事
ただ、今日の面接指導のような場面では、それがかえって逆効果になることもある。
就職活動をしている方や相談者さんにとっては、「自分の言った言葉がきちんと伝わっているかどうか」がとても大事です。
もし、自分の伝えたいニュアンスが違う形で返されてしまったら、
「この人、本当に話を聴いてくれているのかな?」
「何か自分のこと、誤解されてないかな?」
と不安になってしまいますよね。
キャリア支援の現場では、カウンセラーや面接官が、正確に相手の言葉を受け取って返すことが信頼につながります。
だからこそ、無意識のうちに“前向き変換”してしまう癖には注意しなきゃいけない、と改めて感じました。
「言葉をそのまま返すこと」も大切なスキル
本当なら、今日の場面ではこう返せばよかったと思います。
「今は事務のお仕事に絞って就職活動されているんですね」
たったこれだけのことですが、相手の言葉をそのまま繰り返すだけで、
「ちゃんと聴いてくれている」
「自分の気持ちをわかってくれている」
という安心感を与えることができるんですよね。
小さな気づきが、成長のきっかけになる
こうした“話の聴き方のクセ”って、普段の自分ではなかなか気づかないものです。
でも、ちょっとしたやりとりの中でハッと気づくことができれば、それが成長の種になります。
わたし自身、今回の出来事で改めて「気をつけよう」と思いましたし、
日常業務の中でも、無意識にやってしまっている言い換えに気づいたら、言い直したり、意識して抑えたりしていこうと思っています。
あなたにも、そんな“癖”ありませんか?
今日は、自分自身の癖に気づいたことをきっかけに、改めて“聴くこと”について考える機会になりました。
あなた自身にも、「これ、直したいな」と思っている癖、ありませんか?
なんとなく気づいているけど、そのままになっていることって、意外とありますよね。
でも、気づいた瞬間が“始まり”です。
そこから意識を変えていけば、きっと今よりもっと、相手の話が聴けるようになるし、自分自身も成長できるはずです。

まとめ
- 話の聴き方の癖は、日々の仕事の中でふと顔を出す
- 「ポジティブな言葉に言い換える」ことが良いとは限らない
- 面接や面談では、正確に言葉を返すことが信頼につながる
- 気づいた癖は、そのままにせず行動につなげることで、成長のきっかけになる
日常業務は、成長の宝庫。
その中で自分の小さなクセに気づいたときこそ、「あ、成長のチャンスがきたな」と受け止めてみてはいかがでしょうか。
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