国家資格のキャリアコンサルタントの実技試験のポイントとして、相談者(クライエント)特有の言い回しという部分があります。その意味を理解するのに時間がかかりました。
わたしは、キャリアコンサルタントの指導資格を取得している方とのトレーニングで理解できました。
キャリコン資格試験の主格を取得しましたが、講座で学ぶ内容はキャリアコンサルタントとは?や理論などでした。
カリキュラムが決まっており、面接の時間は設定してくれていますが、わたしには理解できるほどの時間ではなかったと感じています。
ここでは、わたしになりに理解した内容をまとめて記載します。参考になればと考えています。
クライエント特有の言い回しは2つあります。
● 『単語・言葉』自体が特有の言い回しでイメージや想像ができることば
● 『単語・言葉』は普通で『特有の言い回し』だとわかりにくいことば
キャリアコンサルタント試験での実技面接試験では、この言葉をしっかりと聴いて、面談をすすめます。重要なポイントです。
クライエント特有の言い回しについて、説明します。
相談者(クライエント)特有の言い回し
国家資格キャリアコンサルタント試験の面接試験について、相談者(クライエント)独特の言い回しという言葉を聞かれたことがあると思います。
キャリコン資格の勉強をしていれば、聞いたことがないという人はいないと思います。
最初は、わたしは分かったつもりになっていました。
わたし自身で言うと「ニュートラルで聞く」という表現をすることがあります。これは、わたし自身が人の話しを行くときのクセが関係しています。
話の流れから「こんなことが言いたいのだろう」「この後の話の展開は…」と先読みしながら聞いていました。
その話の聞き方では、思い込みやカン違いを起こしやすい。過去に失敗した経験から意識して”先入観を持たないようにする” ”問題解決の手伝いをしよう” というある意味、自分の弱い部分を意識していることからの表現になっている。
これも、わたし特有の言い回しで、自分が気にしている部分を表している。
これも間違いではないのですが、もっと自然な会話のなかにも気がつきにくいですが存在します。
自然な表現でわかりにくい言い回し
「変化のない毎日です」「いつも通りです」「教科書通りの経営」
友人や知人と会話をしている時に「いつも通り」と聞いても気に留めないと思います。頭の中で「いつも通りなのね!わかる。わかる。想像できる!」と勝手に想像して、ペースを乱さずに会話は進んでいくと思います。
友人から「毎日、変化がないよ(刺激がない?)」と聞いても「おれも、そうだんだ!忙しくてさぁ!」と会話は進んでいくと思います。
「わたしは、教科書どおりの経営をするべきだと言っているのですが、社長の父は経営の勉強をしていないので、感覚で経営しているのです。」
とクライエントの話を聞いた時に聞き流していませんか?
最後の事例は少し強引な事例かもしれないですが、「基本に忠実な」「足腰の強い」「筋肉質な」などの表現をされることがあります。
3つ目の事例で、”社長の父親と経営に関して、意見が合わないことで何か悩みがあるのでは?”
おおよその見立てを立てるのは間違いではないと思いますが、見たてながらニュートラルで話しを聞くことと見立て前提で聞くのでは聞き取れる内容が変わってしまいます。
あなたなら、どのような言葉で話しを促しますか?
自然な表現で分かりにくい言い回しに対する問いかけ
わたしの考えを記載しますが、その前にお断りしておきます。
わたしはキャリアコンサルタントを指導する資格は持っていません。これから記載する内容が解答というには、少しおこがましい気がしています。
話しを誘導しないで、クライエントの語りを聞くことを考えたらの意見です。
前段の3つ目の事例に対して、あなたならどのように問いかけますか?
「わたしは、教科書どおりの経営をするべきだと言っているのですが、社長の父は経営の勉強をしていないので、感覚で経営しているのです。」
1、経営方針で、社長であるお父さんと意見が合わないのですか?
2、感覚で経営とは?
3、教科書どおりの経営とは?
キャリアコンサルタントの面談の勉強をしている人には簡単すぎる問題だったかもしれません。
1以外であれば良いのではないかと思います。
2あるいは3であれば、わたしは問題ないと考えています。
2と3であるのは、「感覚で経営」について、過去の出来事を振り返ってくれる可能性があります。
そこで、クライエントの価値観が垣間見える可能性があります。
「教科書どおりの経営」について投げかけると、クライエントがやりたい経営についても語ってくれる可能性があると思います。
わたしは3の問いかけをすると思います。
営業を30年以上経験している私としては、感覚で経営と言っているクライエントが決め付けているのでは?などと気持ちは揺らぎますが、そこは横に置いてクライエントに語ってもらうことで、流れを誘導せずに面談をすすめたいところです。
クラインと特有の言い回しへの問いかけ
「変化のない毎日です」「いつも通りです」「教科書通りの経営」
「変化がない毎日です。」と言われた時に、何となくイメージできると思います。
「いつも通りです。」と言われて、”そんなに印象的な出来事なんて起きないよね” などと考えていませんか?
わたしは考える方でした。気がついていないだけなんだ!同じ1日なんてないことを気づかせれば、考え方が変わるかもしれない。
企業内でメンタルダウンした人をサポートしている時に考えていた部分があります。「なんて質問すれば気づいてくれるだろう」と考えていました。
クライエントが考えている「変化がない毎日」とあなたがイメージした「変化がない毎日」は全然違います。
また、あなたが想像しながら話しを聞き面談をすすめると危険です。分からない部分は確認をしながら進めましょう。