セルフキャリアドックのスタートは、自分自身を知ることから始まります。
わたしは自動車のナビゲーションをイメージすることが多いのですが、スタート地点と目的地が地図上に示されます。そのうえで、通るルートが提示されています。
キャリア全体は、このナビゲーションのイメージですが、スタート地点である自己理解が重要だと思います。なぜなのかを含めてわたし自身が考えていることを書こうと思います。
自分がなりたい自分と、現在の自分を知ることでギャップが明確になります。理想とする自分をイメージした時に、今の自分に不足しているものは何かを知ることです。
キャリアビジョン(キャリア開発)を考える時に自分の強みや弱みを知る。価値観などを知ることで自分が得意なことや、やりたいことに気がつく可能性もあります。詳しく説明します。
自分の強み弱みを知ることで自己理解を深める
『リスキリング』や『リカレント教育』という言葉は聞かれたことがあると思います。
いきなり、「学び直しが重要だ!」と言われてもピンとこないと思います。何をするかを自分で理解できている人もいると思います。思いつかない方もいるのではないかと思います。さまざまだと思います。
リスキリングやリカレント教育にのぞむにあたり、新たに始めることはこれで良いのかと迷うことがあると思います。
セルフキャリアドックをスタートする時に、自分自身に必要な知識やスキルは何だろうと考えた時に何を基準に考えるでしょうか?
正解は何なのかは誰もわからないと思います。正解に近づくために自己理解が重要だということです。
自己理解とは、自分の強みや弱みを知り、価値観なども明確にします。
業務の中でも、何をしていた時に充実感を感じられたかなどを振り返ることで向かう方向性が分かることもあります。
入社後に身に付けた知識やスキルをピックアップしたことがありますか?
わたしは、自己理解の方法として、自分が入社してから身に付けた知識やスキルをピックアップすることが、重要だと考えています。
大学生で、何もできなかった人間が、事務処理方法や仕事を教えてもらいながら成長しています。
振り返ることで、成長を感じます。成長は成功体験です。成功体験は自己肯定感を高めます。
自分の経験を思いだしてみてください。”楽しかった” ”苦しかった” その時の気持ちを思いだしてみてください。
「この仕事をしている時は、楽しくて充実感しかなかった!」など思いだすことが出てくるかもしれません。
自分の振り返りをすることで、成功体験を思いだせます。自分が成長したことを実感できます。
成功体験を振り返り自己肯定感を高めることは無駄なことではないと思います。
自己理解を深め自己評価を見極める
おそらくですが、これまでの仕事の経験を振り返ったことで、おぼろげでも自己理解が進みつつあるのではないでしょうか?
「わたしは、人に頼られるとやる気がでてくる傾向がある!」「頼まれたら断れないやさしさがある!」経験を振り返ることで、今まで意識していなかった部分に気がつくかもしれません。
強みや弱み、価値観と共に入社した時の気持ちを思いだすかもしれません。
「この会社で社会貢献したい考えて入社したが、実現できている!」などを思いだし、モチベーションもあがっているかもしれません。
自己理解で自分について、気づきがありました。
自分の強み弱みが分かり、どのようなことであれば、やる気が出るのか?
業務の中でも、どのような役割や仕事が得意かが理解できている状態です。
次は、自己評価です。
企業の中で業務をしていると自分の力は分かりにくいと思います。
ある程度の経験を積んだベテラン社員であれば、ポータブルスキルの強みや弱みもわかり、自己評価をすすめる時には役立つかもしれません。
ポータブルスキルとは、『仕事のし方』5項目、『人との関わり方』4項目で身に付けているスキルを分析できます。
各部署のロールモデル若手から中堅社員であれば、業務を自己完結できる知識やスキルがあるか?
上司の右腕的な役割を果たせているか?
そのような視点も参考になると思います。
勤続年数は別に、チームで仕事をしているのであれば、役割なども自己評価の判断基準にはなると思います。
わたしは、人事部などは、自社の各部署のロールモデルは整備しておくことが必要だと考えています。
社員の目標になり、自己評価の基準にもなります。そして、どのような努力するすれば良いかがイメージしやすいからです。
目標設定の時に、客観的な自己評価には自己理解が必須
自己理解が深まり、自己評価がわかれば、次は目標設定です。スタート地点が違えばゴールに向かうルートが大きく変わってきます。
どのようなルートを通って進むのか?どのような知識やスキルを身に付けて成長していくのか?どのようなキャリアを目指し実現するのかを決めるためには振り返りです。
自分の現在地を知ることです。
日ごろ、業務に追われていると自分を低く見積もることがあります。わたしは1冊目のkindle本で「あなたの経験には価値がある」というサブタイトルをつけています。
だれひとり、同じ経験をしている人はいないと思います。その経験から、学んだことがあると思います。
学び成長した結果、多くの成功体験をしてきて、どのようなキャリアを目指すのかを決めます。どのような人生を歩むのかを決めて進んでいきます。
自己肯定感をニュートラルの状態に戻してから、キャリア開発を始めて見てはいかがでしょうか?
自分を知ることで、ギャップ(学ぶべき知識やスキル)を明確にする
自己理解、自己評価と進めてきました。そして、目標設定をします。
専門職か総合職かをおおまかに決めて進めても良いと思いますし、途中で変化することは当然あります。
目標設定として、専門性を磨くことを考えたときに、自分が「なりたい姿」があると思います。
「なりたい姿」と「いまの自分」を見たときに、何が足りていないのかが明確になります。
目標は明確にイメージできる人は居ますが、イメージできない方もいます。
そのため、目標設定はおおまかにでも方向性を決めます。
自己理解、自己評価はキャリアコンサルタントのサポートを受けることで明確に分かります。
正確な自分の立ち位置は分かります。
ゴールテープは見えないが、ゴールの場所は分かっています。
そこにたどり着くために、自分に足りないもの、埋めるべきギャップ(学ぶべき知識やスキル)が明確になります。
ギャップを特定するために、できること、できないことを明確にしているとも言えます。
そのために、キャリア開発を考える時に、自己理解が重要なのです。