ポータブルスキルは、ホワイトカラー職種のミドルシニア層が対象に開発された経緯があります。
ミドルシニア層の相談者と一緒に、活用して自己理解を深めることにより、新しいキャリアへの気づきが得得られ、目標設定や目標達成に必要な能力開発テーマの選定を可能にする効果を期待されたものです。
キャリアアップを考える時の資料にも使えるとの視点もあり、注目されているようです。
「仕事のし方」は他のブログで取り上げていますので、「人との関り方」について考えてみます。
※厚労省ホームページで発信されている資料をもとに作成しています。
社内対応(人との関わり関り方)のポータブルスキルとは?
「人との関り方」の社内対応は、価値観の異なる人々や利害の対立する社内関係者と調整し、合意形成を図ると定義されています。
000935264.pdf (mhlw.go.jp)
このスキルは、スキルもですが、業務をどのくらいしっかりと理解できているかも関係してきます。仕事が理解できていない人は、人に説明はできません。
説明ができるだけのレベルでなく、合意を得られるレベルも必要とされています。そのため、自部署の人に業務連絡や担当業務の説明ができこと。もう一段ちがう、説明と共に合意を得られる折衝力によってスキルは明らかに差があると思われます。
社内対応(人との関わり方)のポータブルスキルとは?
「人との関り方」の社内対応は、階層で分かることは「説明ができる」「合意を得るため交渉や折衝をしている」「新たな価値を生み出す」という部分です。
社内でのコミュニケーションの属性で、同じ部署か別の部署かで上記の「説明できる」レベルと「合意を得るための交渉や折衝の有無」で判断します。
スキルアップのために取り組めることはいくつかあります。
1、仕事を理解して説明できること
2、合意を得るための交渉現場の経験をすること
3、合意を得るための交渉術を学ぶこと
論理的に説明して、相手が反論できないようにすることもできると思います。自部署であれば、そのも可能ですが、成果には差が生じます。実行度が強制的か納得してのものかで差が生じることはあります。
これが他部署となると「力」として、論理的な説明で押し切ることでは、このスキルのレベルは上がることはありません。
コミュニケーションを取り、相手に理解してもらい協力してもらえるための交渉や折衝ができることが重要です。
社外対応(人との関わり方)のポータブルスキルとは?
社外対応は、価値観の異なる人々や利害の対立する顧客・社外関係者と調整し、合意形成を図ると定義されています。
000935264.pdf (mhlw.go.jp)
階層別水準でそれぞれでこれまでと同じように分類されている中で、自分の立ち位置をみます。
これまでも
レベル1:上司の指示に従って補助的業務を遂行するレベル(新人またはスタッフ)
レベル2:担当者として定型的な業務を遂行するレベル(若手から中堅社員またはシニアスタッフ)
レベル3:グループやチームの中心メンバーレベル(サブリーダーまたはシニアスタッフ)
レベル4:中小規模組織の責任者もしくは高度専門職レベル(ミドルマネジメントまたはスペシャリスト)
レベル5:大規模組織の責任者もしくは最高度の専門職レベル(トップマネジメント)
社外対応(人との関わり方)のポータブルをスキルアップするには?
社外対応では、社外の人とは交渉や折衝もですが、一緒に活動して業務を遂行することはあると思います。B2Bであれば、活動方針が決定されており、やるべきことは明確になっています。
その中で、いかに経験を積んで成長するかを意識することが重要です。
階層1と2、あるいはレベル1と2で考えても、代理店(卸)での活動は絶好の機会だと思います。商習慣で多少の代理店の役割に違いはあると思いますが、代理店はメーカーから仕入れた商品を自分にメリットがある商品を得意先に推奨する傾向があると思います。
その相手といかにうまく共闘するか?お付き合いをするか?は若い社員にとっては大きな学びの機会です。