はじめに:このページの目的
このページは、「日常成長モデル(GDW)」という考え方を紹介するためのガイドページです。
特別な研修や資格を受けなくても、日々の業務の中に“成長のチャンス”はたくさんあります。 GDW(Growth by Daily Work)は、その日常業務を意識的に活かし、自分自身の成長につなげていくシンプルで実践的な考え方です。
1. 日常成長モデル(GDW)とは?
GDWは、「日常業務の中で成長する」ことに意識を向けたキャリア成長の考え方です。
- 毎日のルーチン業務
- 会議や打ち合わせ
- トラブル対応やクレーム処理
- 部下や後輩とのやり取り
これらはすべて、意識して取り組めば「学び」や「気づき」を得られる場面です。 GDWでは、「目の前の業務=成長の素材」ととらえ、そこから学び取る姿勢を重視します。
このモデルは、著者みってるが自身のキャリアの中で得た実感から生まれたもので、OJT(On the Job Training)とは異なる視点を持っています。
2. OJTとの違い
OJTは「教える側が意図的に指導する」場面を中心とした育成手法ですが、 GDWは「本人が日常の業務から自分で成長をつかみ取る」スタンスです。
項目 | OJT | GDW |
---|---|---|
主体 | 教える人 | 本人(受け手) |
目的 | 指導・教育 | 成長・内省 |
活動 | 指導計画に基づく | 日々の業務全般 |
GDWは、教える機会が少ない職場や、自律的に学ぶ文化が求められる環境でも有効です。
3. 具体的な実践方法
GDWを日常に取り入れるには、以下の3ステップが効果的です。
Step1:気づく
- 「今日の業務で上手くいったこと・難しかったこと」を意識する
- 小さな違和感や達成感に敏感になる
Step2:振り返る
- 1日の終わりに内省(ミニふりかえり)を行う
- チームで共有できる機会があればベター(例:朝会・終礼など)
Step3:次に活かす
- 気づいたことを次の行動に取り入れる
- 試行錯誤を繰り返す中で自分なりの成長方法が見えてくる
4. GDWは誰でも使える
GDWは、年齢や職種を問わず、すべての働く人にとって取り入れやすい考え方です。
著者自身は営業職として長年働く中で、訪問、提案、資料作成、商談後のフォローアップなど、日常のあらゆる業務に学びの機会があると実感してきました。
これは営業に限らず、どの職種・業種であっても同じです。
業務の一つひとつに対して「どうすれば良くできるか?」「なぜうまくいかなかったか?」と考える姿勢があるだけで、その日が成長のきっかけになります。
この考え方が広まれば、さまざまな職場で前向きに成長を感じられる人が少なからず増えていくはずです。
5. このテーマに関連する書籍
以下の書籍で、GDWの考え方と実践例を紹介しています。
- 『日常業務で成長する!若手社員のための実践ハンドブック』
- 『メンターのための若手育成実践ガイド』
- 『日常業務で成長する!統合版(合体版)』
▶ 書籍の詳細はこちら https://horinouchimitsuteru.com/kindichiran/
6. 関連する他の考え方
GDWは以下の2つの考え方とも密接に関連しています:
- 気づけばできていたキャリア:無意識のうちに積み上がってきた経験の価値に気づくこと
- セルフ・キャリアドック:今の自分を点検し、未来の行動計画を立てること
これら3つの考え方を整理・統合したのが、「キャリアじぶん戦略マップ」です。
毎日の業務に成長のヒントを見出しながら、キャリアを意識的に築いていくための地図として、ぜひご活用ください。
最後に:特別じゃない日々を、成長の場に変える
「特別なことはしていない」「ただ忙しいだけの日々」——そんなふうに感じるときこそ、GDWを思い出してみてください。
日常こそがあなたの力を育てるフィールドです。 小さな気づきと、ふりかえりを重ねていくことで、やがて“自分らしいキャリア”が形になっていきます。
そして、そんな取り組みをする人が増えていけば、職場にもポジティブな影響が広がっていきます。
どの業種・職種でも、GDWの考えを取り入れることで前向きに仕事へ取り組む人が少なからず増え、組織全体に良い循環が生まれると信じています。